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シェル

 宝石の内「シェル」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

シェルの組成

シェルの外観写真
  • 分類:生体鉱物
  • 組成:CaCO3+コンキオリン
  • 結晶系:-
  • 色:-
  • 光沢:-
  • モース硬度:-
  • 比重:-
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シェルの特徴

 シェル(貝殻-かいがら)は、貝が外套膜(がいとうまく)の外面に形成する生体鉱物の一種です。
 殻は炭酸カルシウムの結晶と「コンキオリン」と総称されるタンパク質を主とする成分から構成されます。貝殻に利用される炭酸カルシウムの結晶構造は、三方晶系のカルサイト(方解石-ほうかいせき)、斜方晶系のアラゴナイト(アラレ石)の2種です。
 貝殻は変質が少なく半永久的に保存できるため、有史以前から貨幣、装飾品、日用品、薬、玩具などとして、世界中で様々な方法で用いられてきました。

貨幣としてのシェル

 古来よりシェル(貝殻)は、インド洋、太平洋の島々、北アメリカ、アフリカ、カリブ海など世界中の様々な場所で、交換媒介物として用いられてきた歴史があります。
アメリカ先住民たちが貨幣代わりに用いていたウォンパム(wampum)  もっとも一般的にみられる貨幣貝は「Cypraea moneta」と呼ばれるタカラガイの一種です。北アメリカ先住民たちは数世紀にわたり、これらの貝を貨幣の代わりとして用いていました。特に、貝殻で作った円筒形の玉に穴をあけて数珠つなぎにした「ウォンパム」(wampum)が有名です。 また植民地時代に活躍した「東インド会社」(Dutch East India Company)は、貝貨幣を用いて太平洋やインド洋の国々と交易し、その莫大な富を築いたとも言われています。
 一方、貝は古代中国でも貨幣として用いられており、現代でも財貨に関する文字(寶、貨、貸、貰、財、貯、買、費、賃、販)には貝(タカラガイの象形文字)の部首をもつものが多いのは、この名残です。

道具としてのシェル

 二枚貝は、スクレイパー(こびりついたものをこそげ落とすときに用いる平たい道具)、ナイフ、留め具などに用いられ、また二枚貝の中で巨大なものは、浴槽や洗礼用のボール(baptismal font)として用いられました。
 オーストラリアの原住民であるアボリジニーたちは、「メロメロ」(melo melo)と呼ばれる巻貝を、カヌーから水をかき出す道具として用いており、巻貝の隙間にオイルを垂らしこんで点火することで、ランプとして利用していた地域もあります。
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シェルの動画

 以下でご紹介するのは、シェルコレクションの動画です。
元動画は⇒こちら
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