アンモライトの組成
- 分類:-
- 組成:多様
- 結晶系:斜方晶系
- 色:多様
- 光沢:-
- モース硬度:4.5-5.5
- 比重:2.60-2.85
アンモライトの特徴
アンモライト (ammolite) は、アメリカ合衆国とカナダのロッキー山脈の東斜面にのみ産出するオパール状の遊色を持った石です。
1981年に世界宝石連盟(World Jewellery Confederation)はアンモライトを公式に宝石として認定し、2004年にはカナダ・アルバータ州の州の宝石に定められました。
アンバー(琥珀)やパール(真珠)などと同じく生物活動によって生じた石であり、元々はアンモナイトの化石です。成分は主として、真珠の成分と同じ「霰石」(アラレ石/aragonite)ですが、 時にカルサイト、パイライトなどの鉱物を含むこともあります。
1990年代の後半、日本の風水業界においてアンモライトが注目を集めだし、気の流れを高めて幸福と解毒作用を強める石とされました。 成長、知性、財産を高めるルビー赤、エメラルド緑、琥珀黄のコンビネーションが最ももてはやされ、現在でも日本はアンモライトの最大の市場となっています。
1981年に世界宝石連盟(World Jewellery Confederation)はアンモライトを公式に宝石として認定し、2004年にはカナダ・アルバータ州の州の宝石に定められました。
アンバー(琥珀)やパール(真珠)などと同じく生物活動によって生じた石であり、元々はアンモナイトの化石です。成分は主として、真珠の成分と同じ「霰石」(アラレ石/aragonite)ですが、 時にカルサイト、パイライトなどの鉱物を含むこともあります。
1990年代の後半、日本の風水業界においてアンモライトが注目を集めだし、気の流れを高めて幸福と解毒作用を強める石とされました。 成長、知性、財産を高めるルビー赤、エメラルド緑、琥珀黄のコンビネーションが最ももてはやされ、現在でも日本はアンモライトの最大の市場となっています。
アンモライトの色
上質なアンモライトでは、はっきりとした遊色効果が見られ、通常は緑から赤にかけた色を発します。他の多くの宝石が、光の中のある特定色を吸収することによって色合いを出しているのに対し、アンモライトは入射してきた光を反射することによって遊色効果を示します。この光を反射しているものは、アラレ石内部の微細層状構造であり、この層が厚ければ厚いほど赤や緑の色合いが強まり、また逆に薄ければ薄いほど青やすみれ色が強く出ます。
採掘されたばかりのアンモライトに、人目を引くような美的要素はありませんが、研磨と適度な人工処理によって、その美しさ差が最大限に引き出されます。
なお、以下でご紹介するのは、遊色効果を示すアンモライトの映像です。カット前の原石状態ですが、美しい虹色が観察できます。
採掘されたばかりのアンモライトに、人目を引くような美的要素はありませんが、研磨と適度な人工処理によって、その美しさ差が最大限に引き出されます。
なお、以下でご紹介するのは、遊色効果を示すアンモライトの映像です。カット前の原石状態ですが、美しい虹色が観察できます。
アンモライトの遊色効果
アンモライトの起源
アンモライトの元になっているのは、白亜紀に繁栄していた「アンモナイト」という生物です。
アンモナイトは円盤状で、ちょうどかたつむりの殻をかぶったイカのような生物でした。このアンモナイトという生物はロッキー山脈に沿った亜熱帯性の海に生息しており、この地域は今日「Western Interior Seaway」と呼ばれています。
この地域から海が消えるに伴い、アンモナイトはベントナイト(ワイオミング州Fort Bentonの近くにある白亜紀層に産する特に高いコロイド性を持ち可塑性ある粘土)層によって埋められました。このベントナイト層のおかげで、アンモナイトはカルサイトに変質してしまうことをまぬかれ、結果としてアラレ石の豊富な化石、つまりアンモライトが形成されたのです。
アンモナイトは円盤状で、ちょうどかたつむりの殻をかぶったイカのような生物でした。このアンモナイトという生物はロッキー山脈に沿った亜熱帯性の海に生息しており、この地域は今日「Western Interior Seaway」と呼ばれています。
この地域から海が消えるに伴い、アンモナイトはベントナイト(ワイオミング州Fort Bentonの近くにある白亜紀層に産する特に高いコロイド性を持ち可塑性ある粘土)層によって埋められました。このベントナイト層のおかげで、アンモナイトはカルサイトに変質してしまうことをまぬかれ、結果としてアラレ石の豊富な化石、つまりアンモライトが形成されたのです。
アンモライトの産地
宝石としての質を備えたアンモライトの多くは、カナダのアルバータ州からサスカチュワン州、及びアメリカのモンタナ州南部にまで至る ベアポウ層(bearpaw)でのみ採掘されます。
アンモライト堆積層のおよそ半分が、カイナー族という先住民の居住区に含まれており、ここの原住民がアンモライト採掘に果たしている役割は非常に大きなものとなっています。アンモライト採掘を手がけるコーライト社(Korite)は、1979年に設立されて以来、このカイナー族の居住区において業務を執り行っており、自社で採掘した土地の広さに併せて、カイナー族にロイヤリティを支払うという契約を結んでいます。
アンモライトトップへ
アンモライト堆積層のおよそ半分が、カイナー族という先住民の居住区に含まれており、ここの原住民がアンモライト採掘に果たしている役割は非常に大きなものとなっています。アンモライト採掘を手がけるコーライト社(Korite)は、1979年に設立されて以来、このカイナー族の居住区において業務を執り行っており、自社で採掘した土地の広さに併せて、カイナー族にロイヤリティを支払うという契約を結んでいます。
アンモライトのクオリティ
アンモライトの質は通常「AA」、「A+」、「A-」という三段階で評価されますが、まだ世界的に標準化されるには至っていないため、売り手が独自の格付けを行っていることも間々あります。
一般的に、アンモライトのクオリティに影響を及ぼす要素は以下です。
一般的に、アンモライトのクオリティに影響を及ぼす要素は以下です。
アンモライトの質に関わる因子
- 原色の数
アンモライトは全てのスペクトル、つまり虹の七色を色として有する可能性を持っていますが、最も一般的なのは赤と緑です。青や紫が少ないのは、こうした色を反射するアラレ石の層がもろいためです。
希少なものとしては深紅、すみれ色、金色などがありますが、その希少性に比例してたいへん高価です。
アンモライトの色として最高級のものは、3つ以上の原色がほぼ等量含まれるか、1つか2つの明るく均一な色を持つもので、逆に評価の低いものは比較的鈍い色がほぼ全体を占めているものです。 - 遊色効果
色彩変化(chromatic change)は、観察者の見る角度や、光の入射角度によって、宝石の色が変化して見える現象です。
上質なものは、まるで虹のような七色のプリズム色が見て取れますが、低級なものはほとんど色の変化を示しません。
転回範囲(rotational range)は、アンモライトが遊色効果を示し続ける角度の範囲のことで、最高級は360度です。質の低いものは、ある一定の角度でしか遊色効果を示さず(90度以下)、なおかつ色も限定的です。中等度のものは180~240度です。 - 色の明るさ 色の明るさは、「真珠層の殻がどの程度よく保存されているか」と言う点、および「アラレ石の層がどの程度規則正しく配列しているか」という点、そして「研磨技術の良し悪し」によって変化します。